禁煙アシスタントアプリ「CureApp 禁煙」について調べてみた

今回は、今話題の禁煙治療アプリ「CureApp」についてまとめてみようと思いますので、気になっていた方やこれから禁煙を考えている方たちの参考になればと思います。

さて、全国の禁煙外来者数はその数250,000人というデータがあります。

もちろんこの数は禁煙外来に来ている禁煙を目指す喫煙者の数ですので、本来の喫煙者数はもっと大規模になりその数は2000万人、その中で年間600万人の喫煙者たちが禁煙に挑戦していると言うから驚きです。

受動喫煙被害防止が叫ばれる昨今で、この数はさらに増えていくことが予測されます。

しかし一方で、禁煙外来の治療終了後から1年以内に喫煙が再開してしまうケースが後を絶たず、その数全体の70%以上の人が治療を受けたにも関わらず禁煙の成功に至っていないというのが現状です。

その原因として挙げられているのが、2週間から1ヶ月に1回という診療の空白期間の長さが指摘されています。

禁煙外来自体の治療介入が十分でないというのが専門家の意見というわけですね。

その禁煙外来の治療の空白期間を埋めるために開発されたのが、今回紹介する「CureApp」というニコチン依存症治療アプリです。

 

禁煙治療アプリ「CureApp」

禁煙治療アプリ「CureApp」は、医学データを独自に解析処理し、医学的エビデンスに基づいて行動医療や認知行動療法といった専門的心理療法、服薬についてはもちろん通院管理やコーチング、疾患教育にいたるまで個別治療ガイダンスを患者さんのスマートフォンにリアルタイムで配信するという画期的なアプリケーションです。

患者さんの毎日の体調やどのくらいのニコチン欲求があるのかどうかや、服薬している薬の副作用に関しての項目について、具体的にアプリケーション自体がアドバイスを返してくれる製品仕様になっています。

また、使用している患者さんに合わせて個別に個性や習慣を見出して禁煙継続の中で課題になりそうなことに関して、プッシュ通知を送付してくれたりと、洗練された人工知能をもとに個別化された治療アプリケーションが禁煙を目指す患者さんに寄り添って二人三脚で禁煙を達成していくという仕組みになっています。

CureAppの代表の言葉によると、この治療アプリの最大の特徴は“診療の際に使用される医師の思考回路をアルゴリズム化したCureApp独自に技術”にある、としています。

これまでに約2年半にわたって8つもの医療機関において共同臨床研究を実施しており、述べ100人以上の患者のデータを蓄積しているとのこと。

まだ臨床は続いている最中ですが、治験アプリであるCureAppの使用によって現段階でも標準禁煙治療に比べて、禁煙達成の成功率の向上が著しく見られるとのことで、早期の実用化が待たれている期待の禁煙アプリケーションです。

 

CureAppの呼気濃度測定デバイスについて

CureAppは、ポータブル呼気CO 濃度測定器一体型治療アプリとしても説明されている通り、呼気のCO濃度測定デバイスも含めた総合アプリケーションになっています。

この呼気濃度は、禁煙達成には非常に重要な要素であり、定期的に測定することが望ましいと報告されています。

ですが従来の呼気CO濃度測定器はサイズや価格の関係性から、患者個人では所有することはほとんど不可能で、設置されている医療機関に通院することでしか、測定は行えませんでした。

このような診療課題を踏まえて、CureAppでは遠隔診療においても在宅、院外において毎日気軽に呼気CO濃度測定が出来るように機材の小型化、ポータブル化、低コスト化、測定結果の可視化をIOTデバイスとアプリケーションを組み合わせることで再現しました。

 

CureAppの臨床治験が始まる

治験は、さいたま市の治験調整委員会が管理しており、慶応義塾大学病院やさいたま市立病院をはじめ30ヶ所の医療機関において2017年〜2019年春まで実施されることになっています。

患者さんには最初にスクリーニングテストをして、実際にニコチン依存症と診断され喫煙指数を測定したりするなど、禁煙外来での治療基準とほぼ同じ基準で選定されていますので、治験効果の再現性には具体性があります。

最終的には580以上の症例を予定しており、禁煙の継続期間によって治療アプリケーションの介入率のすり合わせをしている段階です。

従来の禁煙外来の治療期間である12週間を大幅に上回る52週までの呼気中の一酸化炭素濃度の測定、経過観察を行うようです。

 

日本禁煙学会もCureAppに期待を寄せる

望月友美子氏は、「禁煙外来はあくまでも制度でしかない」と問題を提起した上で、今までにはなかった禁煙治療の適切な仕組みになり得る、とのことでCureAppの早期の実用化を進めています。

実際にCureAppによって喫煙人口の2000万人に適切なソリューションを提供できれば、3年後には喫煙人口は200万人に減少させることができ、CureAppがこれからの禁煙の未来を開いてくれるだろう、と氏は予測しています。

 

最後に

これまでの禁煙外来は患者に寄り添った治療とは程遠い治療内容だったことを反省し、治療の空白期間を埋めて禁煙を目指す患者をサポートするための治療アプリの開発を急ピッチで進めています。

CureAppは治療アプリとして患者だけで無く医療現場のスタッフたちも心待ちにしている素晴らしいアイテムになるのではないでしょうか。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です