東京都「受動喫煙防止条例」加熱式タバコは全面禁煙の対象外?

新たに追加される東京都の条例として受動喫煙防止条例が議論されています。

これによってタバコなどの喫煙をさらに制限することになると言われていて、その中には加熱式タバコが対象となるのかどうかも議論されているのです。

そこで今回の記事では、受動喫煙防止条例での加熱式タバコの取り扱いに関して解説します。

受動喫煙防止条例とは?

参照:東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会

東京都はオリンピックやパラリンピックの開催に向けて、受動喫煙防止条例の制定を目指しています。

受動喫煙防止条例はたばこの健康被害を広げる原因である受動喫煙を抑制するための条例であり、世界的に健康被害が認識されているたばこの存在を抑制するためのものだと言われています。

特に東京都の受動喫煙防止条例は、子供の受動喫煙による健康被害を予防するためという名目で制定されることが急がれており、子供が関連する施設を中心に喫煙禁止のエリアを決めています。

この条例によってタバコの喫煙場所がかなり制限されることが予想されているのですが、その中でもネックだと言われているのが加熱式タバコの存在です。

加熱式タバコは紙のタバコと比較すると受動喫煙による健康被害が少ないと言われており、安全性が高いタバコとして注目を集めています。

このため加熱式タバコを禁止するべきなのかどうか賛否が大きく分かれてしまったことから、条例を制定する上でのネックとなっていたようです。

条件付きとして認められる可能性が高い!

そんな受動喫煙防止条例内での加熱式タバコの取り扱いについては様々な議論が行われており、当初は紙のタバコと同様に加熱式タバコも全面禁止の方向で話が進んでいました。

これは政府側が提案した受動喫煙防止条例に対して東京都側がさらに厳しい提案で返したことがきっかけで、加熱式タバコも規制することによってより受動喫煙のリスクを減らすことが目的であったと考えられます。

ただ2018年5月時点での東京都が開示した受動喫煙防止条例の骨組みでは、加熱式タバコは規制対象ではあるものの条件付きで認められる可能性が高いことが示されていたのです。

条件としては飲食店の場合は加熱式タバコを喫煙できる専用のブースを設置することとされていて、ブース内であれば飲食をしながらでも喫煙することができるとされています。

紙のタバコに関してはブースを設けるなど条件を付けなくても全面禁止とされているので、紙のタバコとの明らかな扱いの差が見受けられる内容となっています。

条件付きで加熱式タバコが認めた理由

ここで多くの人が疑問に思う点として挙げられているのが、なぜ受動喫煙防止条例は加熱式タバコを条件付きで認めるのかという点です。

その理由にはいくつかのポイントがあり、まず大きなポイントとして言われているのが飲食店の収入だとされています。

飲食店は客が入らなければ当然収入に繋がらないのですが、喫煙を全面的に禁止としてしまう受動喫煙防止条例はその収入を大きく落としてしまうという懸念があります。

紙のタバコだけでも利益が下がってしまうリスクがあるのに、加熱式タバコも全面禁止にしてしまうと更なる利益や収入の低下が予想されているのです。

このため飲食店の目線から考えると、加熱式タバコを条件付きで認めなければ厳しいという意見が多いとされています。

そしてもう一つのポイントとなっているのが、加熱式タバコの安全性です。

紙のタバコと比較すると受動喫煙のリスクが低いと言われているのが加熱式タバコで、さらに飲食店でネックと匂いもかなり抑えられています。

そのため、紙のタバコよりも飲食の際の影響が少ないのではないかという意見が出てきたのではないかと言われています。

加熱式タバコを認めない意見も!

このように受動喫煙防止条例では条件付きではありますが、今後加熱式タバコが認められる可能性が高くなっています。

これによって喫煙者は加熱式タバコに変えることで居場所を確保することができると安心している人も多いのですが、中には危険性やリスクなどを懸念する声も多いようです。

例えば非喫煙者側からすると紙のタバコであろうと加熱式タバコであろうとタバコである事実は変わらず、条件付きという区別をすることによってややこしくなるのではないかという指摘もあります。

また加熱式タバコも完全に受動喫煙のリスクがないというわけではなく、危険性においては紙のタバコと変わらないのではないかという意見も多いようです。

ただ受動喫煙防止条例で加熱式タバコも禁止してしまうと、路上での喫煙者が増えるなどのリスクも考えられます。

このためあまり厳しく規制するよりも、ある程度は喫煙できるスペースを確保しておかなければ意味がないのではないかという声も少なくありません。

まとめ

東京都の受動喫煙防止条例は、加熱式タバコを条件付きで認める方針で固まったと言われています。これに対して賛成意見もあれば反対意見もあり、今後も議論していかなければいけないポイントです。

また条件付きで認めることになった際の課題もいくつかあるため、どのような形で落ち着くのか多くの喫煙者の注目を集めています。

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