IQOS 3米国発売開始へ!
2020年12月7日に米国食品医薬品局(FDA)はフィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)の高温型加熱式たばこ「IQOS3(アイコス3)」が公衆衛生上、保護に妥当であると判断されたことを受け、アメリカでの販売が認可されました。
アメリカのみならず、世界中では紙巻きたばこや加熱式たばことは別に、VAPE(ベイプ)と呼ばれる電子タバコが普及しています。
加熱式たばこはたばこ葉を使用しているのに対し、電子タバコはたばこ葉を使用していないせず、リキッドと呼ばれる液体を温めて蒸気を発生させます。
電子タバコは食品や化粧品、医薬品などに使われている「PG(プロピレン・グリコール)」「VG(植物性グリセリン・ベジタブルグリセリン)」が含まれています。そこに「香料」を混ぜることでさまざまなフレーバーを楽しむデバイスとなります。
しかし、科学雑誌『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』オンライン版に、電子タバコから出る煙のような蒸気からの肺がん発症リスクを示唆する論文が掲載され、その内容によると、電子タバコと関連がある呼吸器系の疾患と診断された患者の肺が、有毒な化学物質を吸い込んだときに似た状態になっている調査結果は世界中で注目されるニュースとなりました。
世界中で電子タバコの販売を禁止する動きは次第に強まり、2019年9月にはトランプ大統領は、フレーバー付きの電子タバコを禁止すると表明。米大手スーパーのウォルマートも、アメリカ全土で電子タバコの販売を中止すると発表。
フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)は、PMI社が提供する高温型加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」について、「ここ2年で、世界では730万人の成人喫煙者が喫煙を止めIQOS(アイコス)に完全に切替えました。
今回の米国食品医薬品局(FDA)の決定は、米国成人喫煙者にとってこの機会を与えるものとなります。
FDAは厳格なスタンダードを設けており、私たちは、IQOSが意図する既存の成人喫煙者のみに販売されるよう同局とともに協同していきたいと考えています」と述べており、社会問題までに発展した電子タバコとの差別化や健康リスクについての認識に違いについて認められたものの、依然として厳しい条件付けられ、さらに「販売を認めたらからいって安全性を認めたわけではない」といった内容ではありますが、アメリカでも販売が認められるに至りました。
今回の認可は、あくまでも「電子たばこに比べ、加熱式たばこは肺がんに対するリスクは抑えられ、紙巻きたばこよりは危険ではないという認識のようで、専門家の間でも、今回の加熱式たばこに対する米国食品医薬品局(FDA)の決定について賛否が分かれる報道もありますが、審査は通過しているため、販売については合法」という考えのようです。
この市販前承認は、米国食品医薬品局(FDA)がIQOS(アイコス)を安全だと承認あるいは認識したという意味ではなく、IQOS(アイコス)は通常の紙巻きたばこよりは危険ではないという見解を、米国食品医薬品局(FDA)がもっているにすぎないとしています。
発売時期とは?
高温型加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」はリスク低減製品ではなく、「一般のたばこ製品」として2019年4月にアメリカ国内での販売が認可され、既に今年10月からアトランタでの販売が開始されました。
今回の販売の経緯からみても、米国食品医薬品局(FDA)がIQOS(アイコス)を「公衆衛生の保護にふさわしい」と判断した理由について、専門家の意見は依然として分かれているものの、認可された理由のひとつは、このたばこには子どもたちや喫煙経験がない人々を引きつける恐れがないとの判断だといいます。
子どもたちや喫煙経験のない人にとって、IQOS(アイコス)の使い方・操作方法が電子たばこに比べて難しいとされている点です。まず、喫煙者はIQOS(アイコス)のホルダーを定期的に清潔にしなければならず、加熱装置を充電しなければならないという操作方法に、非喫煙者は習慣性がないため、その過程を踏んでまで喫煙するメリットがないという点において、喫煙の難易度を高めていることにつなげられています。
しかしながら、IQOS(アイコス)のヒートスティックには、若年層にアピールする爽やかで口当たりが滑らかなメンソールのフレーバーもあり、IQOS(アイコス)のデバイスのデザインは、若者が気に入る最新テクノロジーのデザインを模倣しているとして、専門家から懸念の意見が挙がっていることも確かです。
そして、IQOS(アイコス)という名称の頭文字「i」や、最新テクノロジーを魅了する代表的ブランドである「iPhoneのたばこ版」ではないかという意見もあり、フィリップ・モリス・インターナショナルは最終的に、IQOS(アイコス)の頭文字も大文字表記にするなど、誤解を招かないよう取り組んでいます。
まとめ
アメリカで加熱式たばこの認可が厳格かつ3年もの申請を経ておりた背景には、紙巻きたばことは別に普及した電子タバコのリスク懸念に伴い、加熱式たばこは紙巻きたばこに比べ、リスク低減製品なのか否かという点で、数多くの議論の結果と考えられます。
先行販売されたアトランタのショッピングモールにあるIQOS(アイコス)のガラス張りの店内には、展示用の長いテーブルが置かれ、手の込んだパッケージに入った商品が並べられているようで、店舗はアップルストアを、パッケージはiPhoneの箱を連想させるようなスタイリッシュな訴求方法が物議を醸しているようです。
あくまでも、子どもは店内に入れないようにし、店内に入るには、21歳以上であることを証明する政府発行の身分証を求めているものの、電子たばこの販促キャンペーンが10代の子どもたちに及ぼす影響について、包括的な報告書をまとめた経験があるジャーナリストからも、子どもがIQOS(アイコス)に引きつけられないことにはならないという見解もあり、「ハイテクな装置は子どもたちの関心を呼ぶでしょうね」と語っているようです。
現在、IQOS(アイコス)は2015年から日本とイタリアで本格的に販売されており、両国のSNSで同様のキャンペーンが展開された。「#iqos」や 「#iqosfriends」といったハッシュタグをつけた数千もの投稿には、魅力的な若者がIQOS(アイコス)を持ってポーズをとった写真が掲載されています。
世界中で懸念されている電子タバコに対する懸念と、アメリカでのIQOS(アイコス)の販売動向に着目しながら、今後、グローバルで加熱式たばこについての在り方は、より一層注目されることだと思われます。
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