世界初のニコチン依存症治療アプリ「CureApp SC」健康保険適用の対象機器へ

依存症治療アプリ「CureApp SC

株式会社CureApp(キュアアップ)は、ニコチン依存症を対象とした治療用アプリCureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」が、2020121日に薬価収載(厚生労働省が定めた薬価基準に、公定価格として記載すること)され、健康保険適用の対象機器として、販売を開始することになりました。

ニコチン依存症を対象とした治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」が健康保険適用の対象機器として認可されるのは、治療用アプリ・デジタル療法の保険収載は国内で初の事例となり、禁煙治療領域においては世界で初の事例となる治療用アプリとなります。

治療用アプリ「CureApp SC」は、禁煙外来にてニコチン依存症と診断され、治療を受ける患者の院外での治療補助をするために医師から処方される医療機器となり、患者アプリ・医師アプリ・COチェッカーの3つの機能から成り立ちます。

患者アプリはスマートフォンの特性をいかし、患者各々の治療状況や体調などに合わせて個別化したガイダンスを提供します。治療を受ける患者の院外での治療補助として、在宅時や勤務中など医師の介入が難しい「治療空白」期間を、治療用アプリ「CureApp SC」が支援することで、禁煙継続率の向上を目的としています。

また、患者用アプリへの入力内容から前回の診察以降の患者の日常の様子を医師が詳細に把握することできるため、より効率的で質の高い禁煙治療を可能にします。

疾患治療のために医師が患者様へ処方する治療用アプリは新しい治療法であるデジタル療法(DTx: Digital Therapeutics)として国内外で注目されており、すでに欧米では国の承認を得て保険償還されるかたちで実際に患者へ処方され始めており、「CureApp SC」も治験によって安全性と有効性が確認されているため、薬事承認取得および今回の保険収載に至る流れとなっています。

アプリの活用方法

治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」の使用方法ですが、まず始めにアプリ内の問診票に1日あたりの喫煙本数、吸いたくなる時間帯などを入力し、この入力内容を基本として患者の治療方針を医師が定めます。

CureApp SC」のアプリにはCOチェッカーによって計測した呼気一酸化炭素濃度がBluetooth接続で自動入力され、カラフルなグラフで表示される設計となっています。

ppmの数値が低ければ喫煙していない状態が確認できるため、禁煙の動機づけに役立つとされています。COチェッカーは通常院内にのみ置かれる機器ですが、これを院外で利用できるようにしたことも「CureApp SC」の最大の特徴といえます。

禁煙継続率の向上、禁煙に対するモチベーションを患者が維持するためのさまざまな仕掛けも「CureApp SC」のアプリ内で用意されています。

禁煙の継続を維持するため毎日の体調を記録し、その内容に応じてチャットボットによる回答や励ましの言葉が送信される機能があります。さらに医学的知見に基づく動画を活用した教育プログラムを配信し、その動画内容を受けることで「ニコチン依存症は病気である」ことを学び、禁煙治療を後押しする仕組みとなっています。

対象の疾患に対する知見をアルゴリズム化して適用した治療用アプリ「CureApp SC」ですが、従来のヘルスケアアプリと異なる点は大きく3つあります。

それは、特定の疾患を対象にしている点、厳密な治験を経てアプリによる疾患への有効性を実証している点、必ず医師が処方するもの点で、このデジタル療法によって効率的で質の高い禁煙治療の精度を高めるものとしています。

健康保険の適用に

医療機関の禁煙外来にて医師が「CureApp SC」を処方した場合、患者は健康保険の適用で(3割負担など)アプリを利用できます。

CureApp SC」の保険点数は準用技術料として「在宅療養指導管理料のC110-2の注2 導入期加算を準用して算定 140点(1,400円)」と「在宅療養指導管理材料加算のC167を準用(4回分)して算定 2400点(24,000円)」が算定され、合計で2540点(25,400円)となります。

これまで治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」の治験(臨床試験)は約600名をほど対象として利用され、禁煙継続率の向上ならびにその効果が認められています。

医師からの反応も上々とのことで、問い合わせも多く、非常に価値のあるイノベーションとして捉えてられているようです。プライマリーケアに深く関わる禁煙外来は市中のクリニックも多く、禁煙補助薬とセットでの展開も見込んでいるようです。

まとめ

株式会社CureApp(キュアアップ)は今回販売を開始した治療用アプリ「CureApp SC ニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」に続き、様々な治療用アプリを研究・開発しています。

・「ニコチン依存症治療アプリ」慶應義塾大学医学部内科学(呼吸器)教室と共同開発

・「NASH(非アルコール性脂肪肝炎)治療向けの治療アプリ」東京大学医学部附属病院と共同開発・臨床試験中

・「高血圧治療アプリ」自治医科大学内科学講座循環器内科学部門と共同開発・治験中

・「減酒支援アプリ」独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターと共同研究中

・「がん患者支援治療アプリ」第一三共株式会社と共同開発中

自治医科大学との共同研究の「高血圧治療アプリ」は治験が現在進行中で、2021年の承認申請をめざしているようです。

また、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)については、飲酒は喫煙よりも敷居が低く、健康な人でもたしなむ習慣になっています。それだけに健康だと思い込み、軽度のアルコール依存症であっても病気と思わない人が多いようで、本来は医学的な介入が必要であるにもかかわらず治療を受けないため、事態が深刻化するケースが多数見受けられます。こうした治療のギャップを埋める手段として治療アプリが効果的ではないかと考え、現在アプリ化に向けて開発を進めており、治験の手前、第二相の臨床試験を行なっているとのことです。

加えて、これら医療機関向け治療アプリの開発で蓄積した知見を活用し、民間法人向けモバイルヘルスプログラムの「ascure卒煙プログラム」、「特定保健指導対応型ascure卒煙プログラム」を提供し、180を超える多くの企業、健康保険組合などに導入されているようです。

さらには、日本で生み出したモデルをベースに「日本発のデジタルヘルスソリューション」として、順次グローバルにも展開していく予定とのことです。

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